2017.03.14 3月定例議会3日目
- 2017/03/15
- 00:32
本日は昨日の一般質問の続きから始まりました。残り2名の議員からの質問が終了し、次の日程に入っていきました。今議会では議案審議の前に請願案件が日程に組まれていた為にその審議に進みました。
まず請願とは?という事で調べてみると、「請い(こい)願う(ねがう)事。国や地方自治体に対してその職務に関する事項についての希望・苦情・要請を申し述べること。」とあり、提出された請願書は議会(一般的には委員会等)の議決を諮り、可決された場合は法的拘束力は無いにしても行政は斟酌し、報告等一定の考慮をしなければならないとの事です。
今回のこの請願書は紹介議員として笹岡議員より寺田議長に提出されました。笹岡議員は12月議会でも同じ内容の助成を行政に対し要望してきました。しかし、行政側は出来ない旨の答弁で、その後議員は村内住民より125名(有権者およそ210名)からの署名を集め(ちなみに私は拒否しました)、これをもってして請願書提出となりました。
この請願は「島外通院に対する旅費の助成を求める請願書」ということで内容は、
島外での通院に伴う旅費について、所得税の課税対象額が150万円未満の住民に対しては、旅費に関する支払証明書(領収書等)の提出を以て1回の島外通院につき、2万5千円を限度として助成。但し、限度額に達しない場合においては、その支払額とする。所得税の控除対象配偶者、扶養親族者は所得税納税者の課税対象額にかかわりなく、2万5千円を限度とする助成対象者とする。それ以外の住民に対しては、現行制度の金額5千円を一律として、年6回まで助成することの要望。
ちなみに、利島村では従来から似たような制度はありましたが平成27年10月より「島外の医療機関の受診が必要である事と、事前に島内医師が認めた場合、申請書・医療機関証明書(領収書等)を以てして交通費として一律5千円を支給」という制度に改められました。この制度は他の島では無いようです。※以下各島の通院支援制度の一覧です。
利島村議会では、議会に関する委員会は監査委員以外には無く、請願に関して即採決という事になり兼ねず、その辺りも含めて寺田議長より各議員に意見を求められました。
その中で、私の意見も述べさせていただきました。色々な意見はあるかとは思いますが私は結論として、この請願書に関しては反対の立場であります。その理由として、
①請願書提出にあたり、住民の署名を実施したようですが、その署名の集め方に関して疑問があるという事。旅費がそんなに出るなら誰でも署名するとの話も聞きました。
②課税対象額150万円未満とあるが、調べると殆どの住民が対象となる事。
③財源根拠がはっきりしていない中で、助成をすると今後村の財政に負担がかかってくる。補助と違い、要件を満たせば受給できる助成は今後増えてくる事が予想される。
以上の事以外にも、自分として納得する部分が少なく、採決に際し賛成に挙手する事が難しいと判断した為に反対の立場を表明しました。
他の議員も意見を述べ、寺田議長の判断の元で今議会での採決はせずに6月議会までの継続審議という事になりました。私としては、請願に署名した住民の意に背く事をしているのかもしれませんが、利島村にとっては適正な判断だと思っています。ただし今後、議会も含めて制限や条件等も慎重に審議する必要があると思います。
これらの事も含めて住民の皆様からのご意見もお待ちしています。
明日からは28年度会計の補正議案からです。